続かないのは、あなたの意志が弱いからではない ― 人生を変える「続ける仕組み」のつくり方 ―

「今度こそ続けよう」

そう決めたのに、気づけばまた止まってしまった。

そんな経験はありませんか。


こんにちは、ハーバード大学流心理学で心と脳をポジティブに整える専門家、長沢修司です。

今日、新しい気付きや心動くこと見つけましたか?

自分の強みを生かしながら、モチベーション高く、前向きに、そして、ワクワクしながら、自分で考え行動し、ポジティブで健康な心で生きられるようにサポートしています。


最初は本気だったはずです。

やる気もありました。
計画も立てました。
「今回は違う」と思っていたかもしれません。

それなのに続かない。

そして、続かなかったとき、多くの人は自分を責めます。

でも、本当にそうなのでしょうか。

「今度こそ続けよう」と決めたのに、また止まってしまう

続かなかった原因を、性格や意志の弱さだけで説明するのは、少し違うと私は思っています。

もちろん、意志の力がまったく関係ないわけではありません。

何かを始めるときには、ある程度の決意も必要です。

しかし、継続に本当に必要なのは、強い意志だけではありません。

多くの場合、足りなかったのは努力ではなく、

続けるための仕組み

です。

続けられる人は、意志が特別に強い人ではありません。

続けやすい形をつくっている人です。

人生を変えるのは、一度の大きな決断ではありません。

無理なく続けられる小さな仕組みなのです。

なぜ私たちは「意志の力」に頼ってしまうのか

新しいことを始める瞬間、私たちのやる気はとても高くなっています。

新しい手帳を買ったとき。
新しい教材を手に入れたとき。
健康診断の結果を見て危機感を持ったとき。
本やセミナーに刺激を受けたとき。
誰かの成功を見て、「自分も変わりたい」と思ったとき。

このようなタイミングでは、気持ちが高揚しています。

「今ならできる」
「今回は続けられる」
「本気を出せば変われる」

そう感じます。

そして、その高いやる気を前提にして計画を立ててしまいます。

毎日1時間運動する。
毎朝5時に起きる。
毎日30ページ本を読む。
毎晩しっかり日記を書く。

やる気がある瞬間には、どれもできそうに思えます。

しかし、やる気はずっと同じ高さでは続きません。

仕事で疲れる日もあります。
体調が悪い日もあります。
気持ちが沈む日もあります。
家族の予定が入る日もあります。
思い通りに時間が取れない日もあります。

そんな日にも同じ行動を続けられるかどうか。

ここで、多くの計画が崩れていきます。

やる気は、行動を始めるきっかけにはなります。

でも、継続を支える土台にはなりにくいのです。

なぜなら、やる気は感情だからです。

感情には波があります。

高い日もあれば、低い日もあります。

だから、「やる気があること」を前提にした計画は、いずれ続かなくなります。

本当に大切なのは、やる気がある日だけ動ける計画ではありません。

やる気が低い日でも、少しだけ動ける仕組みです。

「気分が乗ったらやる」のではなく、「気分が乗らなくてもできる形」にしておく。

ここが、継続の最初の分かれ道になります。

多くの人が「目標」は立てても「仕組み」はつくらない

何かを始めるとき、多くの人は目標を立てます。

5キロ痩せる。
本を月に3冊読む。
資格試験に合格する。
毎日運動する。
朝型の生活に変える。

目標を持つことは大切です。

目標があるから、自分がどこへ向かいたいのかがわかります。

しかし、目標を立てただけでは、日々の行動は変わりません。

なぜなら、目標は「到達したい場所」を示すものだからです。

一方で、仕組みは「毎日行動するための設計」です。

たとえば、5キロ痩せたいなら、

「夕食後に5分だけ歩く」

という仕組みが必要です。

本を読みたいなら、

「朝食後に本を2ページ読む」

という仕組みが必要です。

資格試験に合格したいなら、

「机の上に教材を開いて置いておく」

という仕組みが必要です。

運動を続けたいなら、

「カレンダーに実践した印をつける」

という仕組みが役に立ちます。

目標が目的地だとすれば、仕組みはそこへ向かうための道です。

目的地だけを決めても、道がなければ進めません。

「毎日運動する」と決めても、いつ、どこで、何をするのかが決まっていなければ、行動は始まりにくくなります。

「勉強する」と決めても、どの時間に、どの教材を、どれくらいやるのかが曖昧なら、忙しさに流されてしまいます。

夢を持つことと、実際に行動できることは別です。

継続に必要なのは、立派な目標だけではありません。

日常の中で無理なく動ける仕組みなのです。

続ける仕組みを持てない5つの理由

 

では、なぜ多くの人は続ける仕組みを持てないのでしょうか。

ここには、よくある失敗パターンがあります。

最初から大きく始めすぎる

まず一つ目は、最初から大きく始めすぎることです。

やる気が高いときほど、人は負荷の大きな計画を立てます。

毎日1時間運動する。
毎朝5時に起きる。
1日30ページ読む。
毎日完璧に記録する。

始めたばかりの数日はできるかもしれません。

しかし、忙しい日や疲れている日にも実行できるでしょうか。

習慣にするためには、調子の良い日だけできる大きさではなく、調子の悪い日でもできる大きさにする必要があります。

続かない人は、能力がないのではありません。

最初の設定が大きすぎることが多いのです。

行動する時間と場所が決まっていない

二つ目は、行動する時間と場所が決まっていないことです。

「時間ができたらやる」

そう考えていると、ほとんど実行されません。

なぜなら、日常には次々と別の用事が入ってくるからです。

仕事の連絡。
家事。
家族の予定。
スマートフォンの通知。
急な疲れ。

時間は自然には空きません。

だからこそ、あらかじめ行動を生活の中に組み込む必要があります。

朝食のあと。
入浴の前。
昼休みの最初。
歯磨きのあと。
寝る前に布団へ入る直前。

このように、すでにある行動と新しい習慣を結びつけると、実行しやすくなります。

結果を急ぎすぎる

三つ目は、結果を急ぎすぎることです。

数日運動しても体重が減らない。
日記を書いても気持ちが大きく変わらない。
勉強しても上達を感じない。
読書をしてもすぐ成果が出ない。

すると、

「意味がないのではないか」

と思ってしまいます。

しかし、習慣の初期に得るべき成果は、数字の変化だけではありません。

最初に育てるべきなのは、

「今日もできた」

という感覚です。

これは自己効力感と呼ばれる、自分ならできると思える感覚です。

結果が出る前に、この自己効力感を育てることが、継続にはとても大切です。

一度休むとすべて失敗だと思ってしまう

四つ目は、一度休むとすべて失敗だと思ってしまうことです。

完璧主義が強い人ほど、一日休んだだけで、

「もうダメだ」
「また続かなかった」
「結局失敗だ」

と考えてしまいます。

しかし、習慣化で重要なのは、一日も休まないことではありません。

休んだあとに戻ることです。

体調が悪い日もあります。

予定が崩れる日もあります。

どうしてもできない日もあります。

それでも、翌日また小さく再開できれば、それは失敗ではありません。

続ける力とは、止まらない力ではありません。

止まっても再開できる力です。

これは、レジリエンスにもつながります。

レジリエンスとは、困難や失敗から戻ってくる力のことです。

習慣も同じです。

大切なのは完璧に続けることではなく、崩れても戻れる仕組みを持つことなのです。

一人で頑張ろうとする

五つ目は、一人で頑張ろうとすることです。

人は、誰にも見られていない行動を後回しにしやすいものです。

もちろん、一人で黙々と続けられる人もいます。

しかし、多くの人にとって、人とのつながりは継続の大きな支えになります。

家族に宣言する。
仲間と記録を共有する。
指導者に報告する。
一緒に取り組む人を持つ。
応援してくれる人の存在を感じる。

それだけで、行動に戻りやすくなります。

人とのつながりは、心の回復力を支える大切な要素です。

一人で頑張ることも素晴らしいですが、続けるためには、人の力を借りることも大切なのです。

続く仕組みをつくる5つの基本

では、どうすれば続ける仕組みをつくることができるのでしょうか。

ここでは、今日から使える5つの基本を紹介します。

一つ目は、行動を最小単位にすることです。

たとえば、「30分歩く」が重いなら、「靴を履いて外に出る」まで小さくします。

「日記を書く」が続かないなら、「1行だけ書く」にします。

「本を読む」が負担なら、「1ページだけ読む」にします。

最初の目標は、成果を出すことではありません。

始めることです。

人は、始めるまでに一番エネルギーを使います。

だからこそ、最初の一歩をできるだけ小さくすることが大切です。

二つ目は、既存の習慣に結びつけることです。

新しい習慣を単独で始めようとすると、忘れやすくなります。

そこで、

「〇〇したら、△△する」

という形にします。

朝のコーヒーを入れたら、感謝を一つ書く。
歯を磨いたら、深呼吸を3回する。
夕食を終えたら、5分歩く。
布団に入る前に、今日できたことを一つ書く。

すでにある生活の流れに新しい行動をつなげると、習慣は定着しやすくなります。

三つ目は、すぐに始められる環境をつくることです。

意志を強くしようとする前に、迷わず動ける環境を整えます。

運動をしたいなら、運動着を前日に出しておく。

読書をしたいなら、本を机の上に開いて置いておく。

集中したいなら、スマートフォンを別の部屋に置く。

日記を書きたいなら、ノートとペンを枕元に置いておく。

行動の前に準備が多いほど、人は面倒になります。

反対に、すぐ始められる状態になっていれば、行動のハードルは下がります。

環境を整えることは、意志を助けることです。

四つ目は、実行した事実を記録することです。

難しい記録である必要はありません。

カレンダーに丸をつけるだけでも十分です。

記録をすると、続いていることが見えるようになります。

小さな達成感が生まれます。

自分との約束を守った証拠が残ります。

人は、変化が見えないと続ける意味を感じにくくなります。

だからこそ、実行した事実を見える形にしておくことが大切です。

五つ目は、再開するためのルールを決めておくことです。

どれだけ工夫しても、できない日はあります。

だから、失敗しない計画ではなく、失敗しても戻れる計画にしておく必要があります。

たとえば、

「できなかった翌日は、半分の量で再開する」
「二日続けて休まない」
「体調が悪い日は、最小版だけ行う」

と決めておきます。

大切なのは、失敗したあとに考えるのではなく、失敗を見越して再開方法を設計しておくことです。

これがあるだけで、一度止まっても戻りやすくなります。

続く仕組みとは、完璧に続けるためのものではありません。

止まっても戻ってこられるようにするためのものなのです。

「続ける仕組み」が自己効力感を育てる

習慣化の本当の成果は、体重が減ることや、知識が増えることだけではありません。

もちろん、目に見える成果も大切です。

しかし、それ以上に大きいのは、自分への信頼が育つことです。

毎日少しずつ実践していると、心の中にこんな感覚が生まれてきます。

「私は決めたことを実行できる」
「止まっても戻れる」
「小さくても前に進める」
「自分との約束を守れる」

これが自己効力感です。

自己効力感とは、自分ならできるかもしれないと思える感覚です。

多くの人は、結果が出たら自信がつくと思っています。

もちろん、それも一つの形です。

しかし本当は、結果が出る前にも自信は育ちます。

自分との小さな約束を守ることで、自信は生まれます。

1ページだけ読めた。
1分だけ歩けた。
1行だけ書けた。
今日も記録できた。
昨日休んだけれど、今日は戻れた。

こうした「できた」の蓄積が、心の筋肉になります。

そして自己効力感が育つと、次の挑戦にも踏み出しやすくなります。

「前にも続けられた」
「小さく始めればできる」
「失敗しても戻れる」

そう思えるようになるからです。

つまり、続ける仕組みは、成果を出すためだけのものではありません。

自分への信頼を取り戻すための仕組みでもあります。

そしてそれは、困難から戻る力であるレジリエンスを育てる仕組みでもあるのです。

私が500日以上続けてきた朝の応援メッセージ

私自身も、継続の力を日々感じています。

私はYouTubeで、朝の応援メッセージを500日以上続けてきました。

ただ、最初から「500日続けよう」と大きな目標を掲げていたわけではありません。

最初に意識していたのは、毎日、その日のメッセージを一つ届けることでした。

今日の誰かに届く言葉を、一つ届ける。

その小さな行動に集中してきました。

もちろん、毎日同じように調子が良かったわけではありません。

体調がすぐれない日もありました。
思うように言葉が出てこない日もありました。
忙しくて時間が限られている日もありました。
「今日はどうしよう」と迷う日もありました。

それでも続けてこられたのは、完璧な内容を目指したからではありません。

「今日も届ける」

という小さな行動を大切にしてきたからです。

振り返ってみると、続けられた理由は、強い意志だけではなかったと思います。

発信する時間を決めていたこと。
内容を大きくしすぎず、毎日届けられる形にしていたこと。
見てくださる方の存在を感じられたこと。
「待っていてくれる人がいる」と思えたこと。

そうした仕組みやつながりが、継続を支えてくれました。

続けることは、いつも楽しいことばかりではありません。

でも続けていく中で、

「自分は今日も届けることができた」
「完璧ではなくても、続けることに意味がある」
「誰かの朝に少しでも力を届けられるかもしれない」

という感覚が育っていきました。

継続は、自分を鍛えるだけではありません。

誰かとのつながりを深め、自分自身への信頼を育ててくれます。

だからこそ、続けるためには、意志だけでなく仕組みが必要なのです。

21日間は「変化を始める期間」

習慣について語るとき、「21日間」という言葉を聞くことがあります。

ただし、ここで誤解してはいけないことがあります。

習慣は、必ず21日で完全に定着するわけではありません。

行動の種類によっても違います。
人によっても違います。
生活環境によっても違います。

簡単な行動なら比較的早くなじむかもしれません。

一方で、大きな生活の変化をともなう行動は、もっと時間がかかることもあります。

では、21日間には意味がないのでしょうか。

私はそうは思いません。

21日間は、習慣化の完成日ではなく、変化を始めるための大切な実験期間です。

小さな行動を試す期間。
自分に合う仕組みを見つける期間。
続けられる感覚をつかむ期間。
自分との信頼を回復する最初の期間。

そう捉えると、21日間の意味が変わります。

「21日続けられなかったから失敗」

ではありません。

「21日間、自分に合う続け方を探す」

という感覚で取り組めばいいのです。

途中で止まる日があっても大丈夫です。

そのときに、

「なぜ止まったのか」
「どうすれば再開しやすいか」
「もっと小さくできないか」
「時間や場所を変えた方がいいのか」

と見直せば、それも大切な学びです。

21日間は、自己革命を始めるための実験期間です。

完璧に続けるための期間ではありません。

自分に合った仕組みを見つけるための期間なのです。

今日の自己革命の一歩

では、今日から何をすればよいのでしょうか。

大きな目標を立てる必要はありません。

まずは、次の3つを紙に書いてみてください。

一つ目は、続けたい行動です。

たとえば、読書、運動、日記、勉強、片づけ、感謝を書くこと、深呼吸などです。

二つ目は、それを1分でできる形にすることです。

読書なら、1ページ読む。
運動なら、靴を履いて外に出る。
日記なら、1行だけ書く。
勉強なら、教材を開く。
片づけなら、机の上のものを一つ戻す。

三つ目は、いつ、何をした後に実行するかです。

朝のコーヒーを入れた直後。
歯を磨いた後。
夕食を終えた後。
入浴の前。
布団に入る前。

たとえば、次のように書きます。

続けたいことは、読書。
最小の行動は、1ページ読む。
実行する時間は、朝のコーヒーを入れた直後。

これだけで、行動はかなり具体的になります。

「読書を頑張る」では曖昧です。

でも、

「朝のコーヒーを入れた直後に、1ページ読む」

なら、今日何をすればいいかがはっきりします。

まずは今日一日だけ実行してください。

明日のことまで考えすぎなくて大丈夫です。

未来を変える仕組みは、今日の一回目から始まります。

まとめ

続かないことを、性格のせいにしなくて大丈夫です。

あなたの意志が弱いから続かないのではありません。

多くの場合、続けるための仕組みがなかっただけです。

目標だけでは、日々の行動は決まりません。

大切なのは、実行の仕組みをつくることです。

行動を小さくする。
時間と場所を決める。
既存の習慣に結びつける。
すぐ始められる環境を整える。
記録する。
休んでも戻るルールをつくる。
人の力を借りる。

これらは、特別な才能がなくてもできます。

続けられる人は、意志が強い人ではありません。

続けやすい仕組みを持っている人です。

そして、続ける仕組みは、自分への信頼を育てます。

「今日もできた」
「小さくても進めた」
「止まっても戻れた」

その積み重ねが、自己効力感を育て、レジリエンスを強くしていきます。

人生を変えるのは、一度の大きな決断ではありません。

無理なく続けられる小さな仕組みです。

続けられる自分になることは、自分との信頼を取り戻すことでもあります。

その小さな信頼の積み重ねが、やがて自己革命へとつながっていくのです。

 

それでは、また!

関連記事

  1. ネガティブな感情から抜け出す方法

  2. 心が折れたときの効果的回復法

  3. 感動の瞬間を仕事のモチベーションに変える方法

  4. メタ認知とは?自分を客観視して幸福度を上げる方法

  5. ポジティブな習慣をつくって毎日を充実させる方法

  6. 習慣が人生を変える本当の理由 ― 脳科学と心理学から見えてき…

朝活学習会In札幌情報

 

 

次回の第64回朝活学習会は
未定(日)
9:00~

詳しくはこちらから

 

研究所通信を読む

研究所通信は、週2回発行されています。

 

どなたでも無料で読むことができます。

 

ブログでは書ききれなかったことや
特別支援教育やレジリエンス教育に
関する新しい情報が載っています。

 

通信を読んでみる

 

通信が、迷惑メールに入って

いないか確認してね。

 

LINE公式アカウント

 

気軽に登録して、いろいろ質問してみてください。いろいろな情報も届きます。

 

友だち追加

最近の記事

人気の記事 おすすめ記事

代表ツイッター

PAGE TOP