今日は、しなやかで柔軟な心(レジリエンス)を作るためには、単純にポジティブ(楽観的)であればいいというものではないということを書いていきます。
こんにちは、メンタルトレーナーの長沢です。
今日、新しい気付きや心動くこと見つけましたか?
自分の強みを生かしながら、チベーション高く、前向きに、そして、ワクワクしながら、自分で考え行動し、ポジティブで健康な心で生きられるサポートをしています。
しなやかで柔軟な心、つまりレジリエンス力の一つの要素に楽観性はあります。でもだからといって、単純に楽観的であればいいかというとそうではありません。使えない楽観性もあるのです。
ポジティブが求められる理由
今の世の中というのは、無理に楽観性をもとめるというかポジティブであることを求められませんか?
ネガティブな人は、なにかマイナスイメージですよね。
でもけっしてそんな事はありません。少なくともしなやかで柔軟な心(レジリエンス)という観点からはそんなことはないと言えます。
なぜ、これほどポジティブが求められるようになったのか。
このような価値観は、経済の発展と世界が身近になったこと、つまりグローバル化によるところが大きいのですね。もっと言うと、アメリカです。アメリカ流の考え方というか価値観がグローバリゼーションで日本でも大きく広がってきていると言えます。これは最近というよりももっと前から広がってきました。
それでは、アメリカの人はみんなポジティブで外交的なんでしょうか?
スーザン・ケイン著『内向的人間の時代』(2012.1.24発行)によると、実はアメリカの人の半分は内向的人間だといいます。多くの人が描くアメリカ人の一般的なイメージは間違っているといいます。
アメリカでは外向的な人が求められるので、多くの人はポジティブに振る舞っているということだそうです。
使える楽観性と使えない楽観性
さて、本題に入りましょう。単に楽観的であればいいのではありません。その楽観性が使えなければ意味がないのです。
逆に、使える悲観性もあるのです。
少し具体的に見ていきましょうね。
以前にも書いたと思うのですが、楽観的すぎる人のことを「ポリアンナ症候群」といいます。
この症候群の一番の問題点は、
- 現実をしっかりと見ない
- 対策を講じない
ということです。
その結果、失敗してしまうのです。
自分に都合の良いことしかみなくて自己満足してしまう、たしかに楽観的ですが、これはまさに「使えない楽観性」です。
これまたよく使う実験例で申し訳ありませんが、水が半分入っているコップを見て、「もう半分しかない」と捉えるのか「まだ半分もある」と捉えるのかを見ることで楽観的な正確禍悲観的な性格を見分ける実験があります。
この場合は持って生まれた気質の影響はうけます。楽観的な性格か悲観的な性格の違いですよね。これは生まれついた気質なので簡単には変えることはできません。
大事なのはここからです。
「水が半分しかない」と悲観して諦めてしまうのではなく、無くなる前に行動すればいいのです。
「水が半分もある」と安心して、何もしなければすぐに水はなくなり困り果てるでしょう。
「水が半分も残っている」状態で、次の準備に動けることが、使える楽観性なんですね。
僕もどちらかと言うと悲観的な性格で、すぐに悲観的に考えてしまいます。だからこそ最悪を考えて、対策を考えるようにしています。
「悲観的な性格」・「楽観的な性格」といった器質的な部分は簡単には変えることはできませんが、どちらの気質にしても、使える楽観性と使える悲観性を持って活動していくことが大切になります。
ぜひ参考にして試してほしいと思います。
まとめ
「自分はネガティブだから」とか「どうしても悲観的な考え方になってしまう」と悩んでいる方に向けて、しなやかで柔軟な心(レジリエンス)を作るために、必ずしもポジティブでなくても大丈夫ということを書いてきました。
アメリカの人も約半分の方は内向的な傾向にあるということです。
彼らは、ONN/OFFを使い分けて、必要に応じた使い分けをしているんですね。
ネガティブだと悩んでいる人も、この使い分けと「使えるネガティブ」を使って行きましょう!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた。