こんにちは、ストレス社会で毎日ストレスにさらされ心痛め、心が折れ職場をやめたり、命を落とす人を一人でもなくしたいという思いから、強いストレスにさらされても心折れることなく、柔軟でしなやかな心をつくる手助けをしているレジリエンストレーナーの長沢です。
今後は、少しずつですが自分の研究の覚書としての意味も込めて、レジリエンスや特別支援教育の研究動向などを書いていこうと思います。また、広く読んでもらいたいのでできるだけ専門的にならないようにしていきます。
今日は、レジリエンス研究について。ストレス社会と言われる今日、レジリエント言う言葉が脚光を浴びる理由を理解し、生活や仕事に参考にしていただけたらいいなと思います。
レジリエンス研究は、実際、国内外問わずものすごく盛んなんです。国際的な文献データベースなんか調べてみると爆発的に増えていますから。あなたの身の回りでもレジリエンスという言葉を聞くことはありませんか?
以前、NHK「クローズアップ現代」でも取り上げられ話題になりました。ちなみに出演していたのは僕が所属しているJPEAの理事です。
レジリエンス研究の始まり
レジリエンス研究が盛んになったのは1970年代とされています。しかし、それ以前1950年代には、同じ環境にあって違う反応を見せる人間たちについて初期のレジリエンス研究者たちは並々ならぬ興味を掻き立てれ、実証研究がなされていきました。
ざっくりというと、それまでの心理学や精神医学等の研究分野では、危機的状況に置かれた子どもたちに対するケアすることに注目されて来ました。それに対して、ちょっと別な味方をする研究者もいて、同じ危機的状況でも何もなかったように生きている子どもたちもいることに気づき、「そうさせるのはなにか?」という研究してきたのがレジリエンス研究だと言うことです。
レジリエンス研究の重要な先行研究として認められている実証的研究の筆頭にあげられているのが、「ハワイのカウアイ島における縦断調査」です。
ハワイのカウアイ島における縦断調査の研究
カウアイ島で1955年に産まれた698人の子どもたちを以後30年以上にわたって5回縦断的な調査を行いました。時代的な不安定さから689人の子どもたちのかなりの人数が明らかにハイ・リスクの状況で育たなければならなかった状況です。
研究者はその数を201名とみていたそうです。結果的には2/3がやはり深刻な行動上ないし精神保健上の問題を抱え込むことになったそうです。しかし1/3以上の子どもたちが特別な問題を見いだされることなく自信に満ちた成人に成長して行きました。
この研究はレジリエンスという現象の現実的な有効性と妥当性を証明する重要な先行研究となったとされていいます。
1970年台にレジリエンス研究が盛んになったきっかけの研究が、第2児世界大戦での「ホロコーストを経験した孤児たちの研究」です。
第2児世界大戦でホロコーストを経験した孤児たちの研究
孤児たちのその後の生活を調査すると、過去のトラウマや不安に苛まれ生きる気力を持てない人たちがいる一方で、トラウマを乗り越え仕事に前向きに取り組み、幸せな家庭を気づく人たちもいたということからその後の人生の違いは何かということが研究されてきました。
まとめー初期の研究にみるレジリエンス
初期のレジリエンス研究は、「厳しい生育環境の中にありながらも良い適応を示す子供の研究」や重篤な精神疾患を持ちながらも適応的な社会生活を送っている患者についての研究」が代表的な研究でした。
レジリエンス研究を整理したリチャードソンという研究者の分類によると、この時期の研究は、
第1の波はハイリスクな環境下で育った子供たちを対象として、過酷な状況の中でも社会的に適応した子供にはどんな特徴があるのかという問に答えるべく始まった、現象記述的な研究
とされます。「現象記述的」というのは、子供たちの生活、生活に起きたことなどを先入観を持つことなく記述していくことです。いわゆる質的な研究に文類されるものですね。
自分の勉強のための覚書とおもって書き出しましたが、読み砕くのが改めて難しいと感じました。もっと伝わる言葉で、伝わる内容にできないとだめですね。