何やっても無駄と諦め感漂わすあなた!それって学習性無力感かも

長い長い連休も明けて気が抜けた状態から少しは社会復帰できてますか?

こんにちは、レジリエンストレーナーの長沢です。

予想はされていましたが、今年の長い連休明けは、学校や職場に復帰できない人が増えているようです。

あなたは大丈夫ですか?

さて、さて、あなたは「なんとなくやる気が出ない」とか「何をやってもだめだよな」というような気持ちになっていたりしませんか?それってもしかしたら「学習性無力感」かもしれませんよ。

ということで今日は「何やっても無駄と諦め感漂わすあなた!それって学習性無力感かも」というタイトルで記事を書きました。なんとなく心当たりのある人は、読んでみてください。

  • 学習性無力感になりやすい人のタイプ
  • 学習性無力感になる原因
  • 学習性無力感の解決方法

などがわかります。

何やっても無駄と諦め感漂わすあなた!こんな象の話を知ってますか?

「インドの象」という話です。

インドでは、象を飼うときに杭に縛り付けたロープを子象の足に巻きます。

そうすると、簡単に杭が抜けるほど大きく、逞しくなっても象は杭のそばを離れることはしなくなるといいます。

この象は、ロープにではなく子供の頃に何度も杭から逃げようとして挫折を繰り返した経験に縛り付けられたのです。

大人になった今では杭を抜こうと思えばいつでも抜けられるのにも関わらずです。

なぜいきなりこんな話から始めたかというとこのインドの象の話がそのまま「学習性無力感」のことをよく表しているからです。

子供の象は足にロープを繋げれられたときは、最初こそ何度も何度も、逃げようとしたに違いありません。でも何度挑戦してもどうにもならなかかったことで、逃げることを諦めてしまったのですね。

この逃げようとしても逃げられなかったという経験が長い時間をかけ逃げようとする気持ちを奪ってしまったんです。

この様な状態のことを「学習性無力感」といいます。

それでは、もう少し詳しくこの学習性無力感についてお話しましょう。

諦め感漂わす学習性無力感ってなに?

学習性無力感とは抵抗できない、避けることもできないといったストレスに長い時間さらされると、嫌悪的でストレスフルな状況から逃げようなんていう行動すら起きなくなっちゃう状態の事を言います。

最近学校現場や職場で注目されているんですよ。

「学習性無力感」は、ポジティブ心理学者マーティン・セリグマン(アメリカ)が1967年に発表したものです。

セリグマンの実験

簡単にセリグマンの実験をまとめると

二匹の犬に電気ショックをあたえるという実験から

「回避不能な嫌悪刺激にさらされ続けると、その刺激から逃れようとする自発的な行動が起こらなくなる」

と実験結果をまとめたんですね。

そして考察を加え、無気力状態が、学習されるものであることを発見しました。そして、この現象のことを「学習性の無力感」と呼んだのです。

その後、セリグマンは、この理論を人間の行動に当てはめて考察したんですよね。

学習性の無力感になってしまうと

そして、人が学習性の無力感になってしまうと

  • 周囲の環境に対して、自発的な働きかけがなくなる。
  • 成功体験を学習することが困難になってしまう。
  • 苛立ちなど情緒的に不安定な状態を引き起こす

ということがわかってきたんです。

学習性無力感の特徴

もうわかりやすく具体的にまとめると

  • 自分は、本当は何をやりたいのかがわからない
  • やる前から無理だと決めつけてしまうことが多くなる
  • 成功よりも失敗を考えがちになってしまう
  • 自信がなく自発的に発言・行動することが少ないくなる
  • 落ち込みやすくネガティブ思考になりやすい
  • やる気が起きず、なかなか行動に移せないことが多くなる
  • 自分に対して厳しくしすぎることが多くなる
  • 自分の意見より、周囲の意見に合わせてしまいがちになる
  • 自分がひとり働いてもたいして結果が変わらないと思うようになる

というような感じです。あなたやあなたの周りの同僚は大丈夫ですか?

犬の実験では、身体的な嫌悪刺激として電気ショックを使ったんだけれど、人間の場合は身体的な嫌悪刺激だけでなくて、心理的な嫌悪刺激が無気力状態を引き起こしてしまうと考えられるよになってきたんだよね。

例えば、(教師や上司からの)否定的な言葉や態度、理解できないのに強制される「授業」「テスト」「仕事」などは嫌悪刺激となると考えられるんだよね。だからこの辺を認識しない教師や上司のいる教室や職場が無気力の場になることもあるんだよ。

学習性無力感 なりやすい人のタイプ、原因、脱出方法をまとめた

学習性無力感になる原因

  • 常に否定される環境にいる
  • 何事にも完璧にしたい、完璧主義者である
  • 生活リズムが乱れている

ビジネスマンに多いパターンは「否定される環境にいる」です。これ本当に多いですよ。あなたの周りにいつもガミガミとしつこく起こっている上司や同僚はいませんか?もしいたら要注意です!

学習性無力感になりやすい人

  • 大きなストレスや自己否定をされた経験がある人
    心のよりどころだった人を亡くしたり、信頼していた人に裏切られたなど大きなストレスを経験したり、幼児期に虐待やいじめにあった、恋人あるいは配偶者からDVをうけたなどですね。
  • 真面目で他人に相談するのが苦手なタイプ

これら人は、「何をしても無意味」と感じたり、「自分なんか認められることはない」と思い込みやすくなっていたり、一人で悩んでしまい、解決策を見つけられずにどんどんやる気が無くなっていきます。

学習性無力感を克服する方法

  • 環境のせいにする
    学習性無力感になりやすい人というのは真面目な人が多いです。真面目な人ほど、なにかあると自分のせいにしてしまいます。なので、「悪いのは自分ではなく環境だ!」と声に出して言ってみるといいいですよ。
  • 偉人伝を読む
    これは、ワードセラピーの一つです。偉人伝に登場するような人たちは必ず、壮絶なエピソードがあり、それを克服してきたからこそ成功した人たちです。そういう人たちの物語を読んでで、困難にどう立ち向かったのかなど知ることができ、感動したり、納得したりします。読むだけで変化あありますよ。
  • 成功している人をマナで見る
    これが一番効果が大きいと言われていますね。実際に会って、自分にもできるとかもしれないと思えることですね。
  • 成長したことを数える
    これは 自己肯定感を高めることにも繋がりますが、どんなことでもいいので、なにか達成したことや成長を感じたことを書き出すという作業をします。コーピングと言いますが、たくさん書き出すことで自信がつきます。
  • 自己肯定感を高める
    自己肯定感を最も高める方法は、人の手助けをすることです。バスなどの乗り物で困ってる人がいたら席を譲ったり困っていることの助けをするなどです。
  • 自分の強みを明確にする

ちなみに、これらの方法は、レジリエンストレーニングや認知行動療法で取り組む方法です。

まとめ(学習性無力感ってなに?)

10連休という長いお休みを経て、学校や職場に行くのは辛いですよね。復帰できない人が多くなるのではと心配もされていました。みんな何らかのストレスを抱えて頑張っています。でも、それでも何かやる気が出なかったり、何をやっても無駄と感じていたら、あなたが思っているよりも大きなストレスに陥っている可能性があります。

ということで今日は、「何やっても無駄と諦め感漂わすあなた!それって学習性無力感かも」というテーマで書いてみました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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