ストレスを感じやすいとか傷つきやすいとか生まれつきとちゃうの?レジリエンスでよくなるん?

こんにちは、ストレス社会で毎日ストレスにさらされ心痛めて心が折れ、職場をやめたり、命を落とす人を一人でもなくしたいという思いから、強いストレスにさらされても心折れることなく、柔軟でしなやかな心をつくる手助けをしているレジリエンストレーナーの長沢です。

『「ストレスを感じやすい人・感じにくい人」とか「傷つきやすい人・傷つきにくい人」って生まれつきなんではないですか?』「それをレジリエンスを高めたからと言って良くなるんですか?」という質問を受けることがあるので、今日はこのあたりについて書いていきます。

今の研究成果として、ここまでは分かってきたよということをざっくりですがまとめていきます。参考になれば嬉しいです。

ストレスを感じやすいとか傷つきやすいとか生まれつきとちゃうの?

ストレスを感じやすいとか傷つきやすいとか生まれつきとちゃうの?レジリエンスでよくなるん?という質問、本当によくわかります。けっこう多くの人が思っていることかもしれませんね。

確かに、「人間の心は本来傷つきやすいもの」(brunner)だけれど個人差があるといわれています。この個人差は幼児期にすでに確認されています。

また、HSP(highly sensitive person)といって生まれつき環境や物事に対して敏感に反応してしまう人がいることが分かっています。現在、だいたい全人口の20%位いるのではと考えられています。結構大きな数ですよね。HSPの人たちは、「もともと傷つきやすい人」だと考えられます。

でも、研究の視点を変えるとまた別な見方もできるようですよ。

現在、レジリエンス研究は世界中で、様々な切り口から研究が盛んに行われています。この「ストレスを感じやすい人・感じにくい人」とか「傷つきやすい人・傷つきにくい人」についても、いろいろな角度から研究されています。

レジリエンス研究の始まりは、もともとハワイカウアイ島の子供たちの縦断的な研究やホロコーストを経験した子どもたちのその後の研究にみられるように、環境的リスクが高いにもかかわらず普通に適応できた人たちを研究してきました。その研究が発展した考え方(概念)がレジリエンスです。

そのため、レジリエンスとは何?と聞かれたときの答えはまだ統一されたものはないというのが現状です。つまり研究者の数だけレジリエンスの定義はあるということです。

ですので、、現在、レジリエンスを「困難で驚異的な状況にもかかわらず、うまく適応する過程・能力・結果である」というくらいの”包括的”考え方(概念)として押さえられています。

それで、ストレスを感じやすいとか傷つきやすいとかレジリエンスでよくなるん?

そうですね、ここからがみんな聞きたいところですよね。

結論は、もちろんです。だからこそ、レジリンス教育やレジリエンストレーニングというものがあるのです。

ただ、研究の視点によってレジリエンスがストレスを感じやすい・傷つきやすいということにどれだけ効果があるかということも少しずつ違ってきます。でも、だいたいどの研究からも、レジリエンスが効果がある可能性が示されています。

例えば、ストレスを感じやすい・傷つきやすい人でも、レジリエンスがとても高い人とレジリエンスの低い人では、適応の仕方が違うことが認められています。また、ストレスを感じにくい・傷つきにくい人でも、レジリエンスの低い人は適応力が低い場合があることも認められています。

レジリエンスでも、もともと持っているものと後から学習して身につけることができるものもあることが分かっています。

レジリエンス教育やレジリエンストレーニングでは、この生まれつき誰もが持っているレジリエンスと学習して身につけていくレジリエンスを一定の学習方法で高めていくことです。

多くの場合、レジリエンスは、3つに分けて説明できます。

レジリエンスを説明するときによく使われる例で挙げると

  • 木の根(抵抗力としてのレジリエンス=もともと持っているもの)
  • 木の幹(回復力としてのレジリエンス=学習して身につけるもの)
  • 枯れた木からの再生(再構成力としてのレジリエンス=変化した後の力)

の3つに分けられます。

  • 木の根(抵抗力としてのレジリエンス=もともと持っているもの)
    個人差がある一つの要因と考えられています。ストレスを感じやすい・傷つきやすい人は普段のレジリエンス教育やトレーニングでこの根を太らせていくことがとても大切になります。
  • 木の幹(回復力としてのレジリエンス=学習して身につけるもの)
    レジエリエンス研究で最も研究されているところです。防風雨にも折れないようなしなやかさ、柔軟さを養います。
  • 枯れた木からの再生(再構成力としてのレジリエンス=変化した後の力)
    「心的外傷後成長」(PTG)といわれ、研究されているレジリエンス。木々が枯れても後で以前とは違う新たな木々が芽生えてくるという考え方。

主にレジリエンス教育やレジリエンストレーニングではこれらのレジリエンスを学びます。

今日のまとめ

ストレスを感じやすいとか傷つきやすいとか生まれつきとちゃうの?レジリエンスでよくなるん?と聞かれることが多かったので、レジリエンス研究で今わかってきていることをざっくりと書きました。

結論は、当然改善されますよということですね。

生まれつきストレスを感じやすい・傷つきやすい人は特に、木の根(もともと持っているレジリエンス)を太らせるトレーニングが有効です。

また、普段から意識的にレジリエンスを太らせたり、しなやかで柔軟に育てることで、危機的状況に直面したときに適応していけるようになります。

以上、レジリエンス研究からのお答えでした。お役に立てたでしょうか?

 

 

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