やる気は頼りにならない?自分を変えるための「持続可能なモチベーション」の正体

「やる気が出ないから始められない」

「モチベーションが続かない」

そんな悩みを抱えていませんか?

私たちはつい、やる気という“感情”に頼って行動しようとしてしまいがちです。

しかし実際のところ、やる気は非常に不安定で、感情の波に左右されやすい存在です。


こんにちは、ハーバード大学流心理学で心と脳をポジティブに整える専門家の長沢です。

今日、新しい気付きや心動くこと見つけましたか?

自分の強みを生かしながら、モチベーション高く、前向きに、そして、ワクワクしながら、自分で考え行動し、ポジティブで健康な心で生きられるようにサポートしています。

 

今日は、「持続可能なやる気」の正体を掘り下げながら、自分を変えるための第一歩として何をすべきかを解説します。

キーワードは、「自己理解」「小さな成功体験」「モチベーション設計」。

やる気を“生み出す”のではなく、“湧き続ける状態をつくる”ための考え方と実践法をお届けします。

ではどうぞ!

やる気は一時的なもの?持続可能なモチベーションとは

実は、「やる気」だけに頼るのは危険です。

持続可能なモチベーションとは、「気分に左右されない行動力」を身につけることにあります。

私たちはよく、「やる気が出ないから始められない」「モチベーションが湧いたときにやろう」と考えがちです。

ですが、そもそもやる気というのは気分や環境、体調によって大きく変動する一時的な感情に過ぎません。

そのため、やる気の有無に行動を委ねていると、思うように物事を進められなくなり、自分を責めてしまうことも少なくありません。

一方で、持続可能なモチベーションとは、一時的な気分に左右されず、安定して目標に向かって行動を継続できる「仕組み」を整えることにあります。

それは、感情をエネルギー源とするのではなく、自分の中にある価値観や目的意識、日々の習慣などを土台にして「続けられる状態」をデザインすることとも言えます。

なぜなら、モチベーションには「動機」と「仕組み」の2つの要素が必要だからです。

モチベーションとは、語源的にも「動機づけ(motivate)」を意味します。

つまり、「なぜそれをやるのか?」という内的な理由が明確になって初めて、本当のやる気が生まれます。

例えば「英語を勉強したい」という思いがあったとしても、「海外旅行に行くから」「キャリアアップしたいから」といった具体的な動機がなければ、日々の学習は継続できません。

また、もう一つ大切なのが、「仕組みとしてのモチベーション維持」です。

どれだけ強い動機があっても、人間は忘れる生き物ですし、日常生活の中で気が散ったり、疲れたりすることは避けられません。

そこで有効になるのが、「習慣」「ルーティン」「環境づくり」といった要素です。

これらを整えることで、やる気がなくても自動的に行動できる状態をつくり出すことができます。

持続可能なモチベーションとは、この「内的動機」と「行動の仕組み」が両輪として機能している状態のことを指します。

やる気がある日もない日も、目標に向かって自然と進んでいけるようになるのです。

たとえば、「運動習慣」を例にすれば、やる気だけで続けるのは極めて困難です。

多くの人が「ダイエットしたい」「健康になりたい」と思ってジムに入会します。

最初の数日は「よしやるぞ!」という強い意志で行動できますが、1週間、2週間と時間が経つにつれて、「今日は疲れたから」「雨が降ってるし」などの理由で足が遠のき、いつの間にか幽霊会員になってしまうケースがほとんどです。

これは、「一時的なやる気」に依存しているために起こる現象です。

では、運動を長期的に続けられている人は何が違うのでしょうか?

彼らは、モチベーションを「仕組み化」しているのです。

たとえば:

  • 朝起きたらすぐにトレーニングウェアに着替えるというルールを決める
  • 友人と一緒に運動することで相互監視の環境をつくる
  • スケジュール帳に運動時間をブロックすることで行動を優先順位に組み込む
  • 週1回の成果をSNSに投稿することで自己肯定感と責任感を得る

このように、気分に左右される「やる気」ではなく、行動を促す仕組みを整えることで、自然と運動習慣が定着していきます。

この考え方は、運動に限らずあらゆる分野に応用できます。

勉強、仕事、副業、家事、貯金など、あらゆる「継続したいこと」において、同じ原理が働きます。

だからこそ、「気分」で動くのではなく「仕組み」で動くことが、自分を変える第一歩なのです。

やる気は悪いものではありません。

スタートダッシュを切る際には、非常に強力なエネルギーになります。

しかし、それを長期的な行動に変えるためには、「持続可能なモチベーション設計」が不可欠です。

感情の波に振り回されるのではなく、自分に合った仕組みや環境、ルーティンを整えていくことで、どんな日でも一歩を踏み出せる自分へと成長していけます。

モチベーションに頼りきるのではなく、「モチベーションがなくても動ける仕組み」を持つこと。

それこそが、日々の行動を未来に繋げる真の鍵なんです。

自分を知ることがやる気の源になる理由

実は、やる気を長続きさせる最大の原動力は「自己理解」にあります。

多くの人がやる気を出そうと、目標設定やスケジュール管理、モチベーション動画などに頼ろうとします。

しかし、こうした外部的な手段だけでは根本的な解決にはなりません。

なぜなら、それらは「自分が本当に何を求めているのか」「なぜそれを成し遂げたいのか」という内面的な動機が明確でなければ、長くは続かないからです。

やる気の本質は「心から納得して取り組める理由を持っているかどうか」です。

つまり、自分の価値観や得意・不得意、過去の成功体験、ストレスのパターンなどをしっかり理解することが、持続的なやる気を生み出す土台になります。

自分を深く知れば知るほど、「何をしたいか」「どうすればやる気が出るのか」「どんな環境が合うのか」といった問いに対する答えが見えてきます。

そしてその答えが明確になるほど、やる気は自然と湧き、継続力にもつながっていきます。

なぜなら、「自分の内側」との対話が、行動の軸をつくるからです。

人間は誰しも、他人の期待や社会的な成功に流されがちです。

「もっと頑張らなきゃ」「○○を達成しないと評価されない」といった外発的な動機は、一時的な力にはなっても、内側から湧き出るエネルギーではありません。

そのため、すぐに疲弊したり、途中で方向性を見失ったりしてしまいます。

一方で、自分の内面にある本当の「欲求」や「価値観」とつながったとき、人は驚くほど強くなれます。

たとえば、「家族との時間を大切にしたい」「誰かの役に立ちたい」「もっと自由な働き方がしたい」といった自分だけの願いや信念が明確になっていれば、その実現に向かって自然と行動できるようになります。

また、自己理解が深まることで、自分にとって最適な「やる気の出し方」も見えてきます。

ある人はご褒美型のモチベーションに反応し、ある人は誰かと一緒に取り組むことで力を発揮します。

自分の性格や行動パターンを客観的に把握していれば、必要以上に無理をせず、最短ルートで成果を出せるようになるのです。

つまり、やる気の源は「外」ではなく「内」にあります。自己理解こそが、そのエネルギー源なんです。

たとえば、自己理解によって人生が変わった人の例は数多く存在します。

Aさん(30代・女性)は、何をやっても長続きしないことに悩んでいました。

英語学習、ダイエット、副業……興味は持つものの、数週間でモチベーションが切れてしまい、自己嫌悪に陥ることの繰り返し。

そんな自分を変えたくて、コーチングを受けてみたところ、そこで初めて「自分は人と比べられる環境が苦手」「一人で黙々と進める作業が得意」という特性に気づいたそうです。

それまでは、周りに合わせてジムに通ったり、仲間と一緒にオンライン勉強会に参加したりしていたのですが、実はそれがストレスになっていたと気づいたことで、行動を見直しました。

すると、ひとりでできる運動(ヨガや自宅筋トレ)、自習型のオンライン講座に切り替えただけで、行動が長続きし、成果も目に見えて出るようになったのです。

また、Bさん(20代・男性)は、会社のキャリアパスに違和感を抱きながらも「安定のためには我慢が必要」と思い込んでいました。

しかし、自分の過去の経験や理想のライフスタイルを深掘りしていくうちに、「自分は自由度の高い働き方に価値を感じる」「一つの場所で長く働くよりも、複数のプロジェクトに関わるほうがモチベーションが高まる」といった内面的な欲求に気づいたのです。

その結果、副業をスタートし、フリーランスとしてのスキルを磨き始めたところ、本業へのやる気まで高まり、収入も増加。何より、毎日の充実感がまったく違うと語っていました。

このように、「自分を知ること」がやる気のブレを防ぎ、自分に合ったアプローチを選びやすくし、継続と成長につながるんです。

だからこそ、まず最初にすべきなのは「他人の正解」ではなく「自分の正解」を知ることです。

やる気が出ない、継続できない、自分を変えたい。

そう思ったときに、多くの人は外の情報に答えを探しに行きがちです。

確かに、他人の成功例やノウハウは参考になりますが、それが自分にとって合うとは限りません。

重要なのは、「なぜ自分はそれをしたいのか?」「何が自分のエネルギー源になるのか?」という問いに、自分自身で答えられるようになることです。

そのために、日記を書く、マインドマップを作る、自分史を振り返る、価値観リストを作成する、性格診断ツールを活用する。

こういった自己分析のプロセスが非常に有効です。

外部の正解を追いかける前に、自分の内側に耳を傾けてみてください。

やる気の源は、いつだって自分の中にあります。

それに気づいたとき、行動は驚くほどスムーズになり、自分自身への信頼感も高まりますよ。

小さな成功体験を積み重ねる重要性

実は、大きな目標を達成するためには「小さな成功体験」の積み重ねが何より重要です。

やる気が出ない、継続できない、自信が持てない。

そんな悩みを抱える人に共通しているのは、「成功の手応えを感じる機会が少ない」ということです。

私たちは、成果が見えない状態が続くと、自分には能力がないのではと疑い始め、徐々に行動への意欲を失っていきます。

しかし、たとえ小さなことでも「できた!」という感覚を得ることで、やる気は自然と湧いてきます。

このポジティブなサイクルが繰り返されることで、自信が育ち、行動が加速し、最終的には大きな目標へと近づいていけるのです。

モチベーションとは、一気に湧き上がる感情ではなく、日々の小さな積み重ねによって安定的に育まれる「習慣の副産物」とも言えます。

その意味で、小さな成功体験こそが、やる気を持続させるための最強のエネルギー源なのです。

なぜなら、人は「自分はできる」と思えた瞬間に行動を起こせるようになるからです。

心理学において、「自己効力感(セルフ・エフィカシー)」という概念があります。

これは、「自分にはこれができる」という確信のことを指し、アメリカの心理学者アルバート・バンデューラによって提唱されました。

自己効力感が高い人ほど、困難に対しても積極的に挑戦し、失敗しても立ち直りやすいことが研究から明らかになっています。

そして、この自己効力感を高める一番の方法が、まさに「小さな成功体験を積むこと」なんです。

ここで重要なのは、「成功」と言っても、それが大きな成果である必要はないという点です。

・朝予定通りに起きられた
・ToDoリストの1つを完了できた
・いつもより5分だけ早く仕事に取りかかれた
・30分間集中して作業ができた

これらすべてが、小さな成功体験です。

一見些細に思えるかもしれませんが、こうした「小さな達成感」を日々意識的に積み重ねることが、自己効力感を少しずつ高め、やる気のベースを築くことにつながるのです。

また、小さな成功体験は脳に「報酬」を与えるという意味でも効果的です。

成功した瞬間、脳内でドーパミンという快感ホルモンが分泌され、「またやりたい」「次も頑張ろう」という前向きな気持ちを引き起こします。

これは自然な報酬系の反応であり、やる気を内側から引き出す強力な仕組みでもあります。

たとえば、ダイエットや勉強、副業など、どんな分野でも「小さな成功」がカギになります。

だからこそ、最初から大きな成果を求めるのではなく、今日1つの「できた!」を積み上げていくことが大切です。

多くの人がモチベーションを失う原因は、「まだ全然できていない」「目標が遠すぎる」と感じることにあります。

しかし、視点を変えて「昨日より1ミリ進めばOK」というマインドを持つことで、自己評価はぐっと上がります。

そして、その積み重ねが数ヶ月後、数年後の大きな成長へとつながるのです。

最初から完璧を求めなくても大丈夫。

むしろ、「小さな前進を喜べる人」が、最も確実に前に進める人です。

やる気を生み出す最大のコツは、「自分の中にある小さな成功」を毎日見つけ、実感し、記録すること。

今日の一歩が、明日の自信をつくります。

そして、その自信が、未来を変える力になるんです。

まとめ

やる気とは、突発的な感情のようでいて、実は「自分のことをどれだけ理解し、どれだけ行動に落とし込めるか」が大きく影響しています。

自己理解が深まれば、自分にとっての“本当の動機”が明確になります。

そして、その動機に基づいて、小さな行動を積み重ねていけば、自信もやる気も自然と湧き出るのです。

「気分が乗ったときだけ動く」のではなく、「自分を知り、小さな成功を育てる」ことで、やる気を持続可能なエネルギーに変えることができます。

今日から、あなたにとって無理なく続けられる小さな一歩を踏み出してみましょう。

それが、確実に未来を変えていく力になりますよ。

ではまた!

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