『呼吸器の子』
松永 正訓 著
現代書館
2017.6.20発行
今僕が担当している子どもたちはも重症心身障害の子どもたちです。
その中には呼吸器をつけている子どももいます。
この子たちのことがもっと知りたくて、購入しました。
まずは、著者の「あとがき」の一部を読んで下さい。
少し長い引用となります。
相模原障害者施設殺傷事件のあとに「障害者は死んでくれたほうがいい」という
フレーズが残響のように世の中にくすぶると、新しい差別の芽が生まれるのでは
ないかと私は不安を持つ。この犯人は「障害者は不幸を作ることしかできない」
とも言っている。だからこそ、凌雅君の物語を世に問いたい。最重症の障害児がど
う生きているのか、家族がどうやって楽しい毎日を過ごすことができるようになっ
たのかを多くの人に知っていただきたい。本書そのものが、相模原事件の被害者に
対する鎮魂と、世間に漂う障害者への無理解に対するとらえ直しの機会になってほ
しいと私は願ってる。
2016年7月26日に起きた最悪の事件、相模原事件。
あの事件からまだほんの1年ちょっとしかたっていないこの時期に明るみになった、
まさに優生思想ともいえる旧優生保護法の下での知的障害者などの方たちに対する不妊手術の強硬。
僕が担当している子どもたちは、明るい。お母さんたちも明るい。
きっとここまでくるには、たくさんの苦労もあっただろうし、
心無い人たちの視線や言葉と戦い、傷ついてきたと思います。
でも明るい!
子どもたちとそのお母さんたちといると、僕も楽しい。
いつも子どもたちの周りは笑顔が溢れています。